はじめに
「学校に行きたくない」
そう言われたとき、
親としてどう動けばいいのか、
正直、私には分かりませんでした。
ただ、一つだけ気になっていたことがありました。
家にいるだけでは、
この子が得られるものが少ないのではないか。
一人で勉強を続けられる子は、
それほど多くないと思います。
親も、お昼ごはんの準備や仕事の調整など、
負担が積み重なっていきます。
そんな中で出会ったのが、
「別室登校」という選択肢でした。
教室には入れなくても、
学校という場所になら行けるかもしれない。
もしそう思えるなら、
その一歩は十分に意味があると、
今の私は思っています。
わが家がその方法を選んだ理由と、
実際に続けてみて感じたことを、
ここに正直に書いておきます。
別室登校とは?保健室登校との違い
「別室登校」という言葉を
聞いたことがない方も多いと思います。
学校によって対応がバラバラで、
ある学校にはあっても、
隣の学区にはない、ということも珍しくありません。
よく混同されるのが「保健室登校」です。
保健室登校:保健室で過ごす
別室登校 :保健室以外の専用スペースで過ごす
(会議室・相談室など)
保健室はけがや体調不良の子も来るため、
落ち着いて過ごせない場合があります。
別室はその子のペースで過ごせる空間として
設けられていることが多いです。
ただし、対応できる学校とできない学校があるのが現実です。
まずは担任や学校に相談してみることをおすすめします。
わが家の別室登校ライフ
実際に別室登校を始めてから、
わが家の朝のルーティンはこうなりました。
わが子は集団での登校を嫌がったので、
みんなが登校し終えた直後くらいの時間に、
私と一緒に学校へ向かいました。
入り口も、普通の児童玄関ではなく、
職員室側の来客用入り口から入らせてもらい、
上履きもそこに置かせてもらっていました。
「みんなと同じ」でなくていい。
その小さな配慮が、
子どもにとっては大きな安心につながっていたと思います。
別室では、
ボランティアさんや職員さん、
教務主任の先生や校長先生が
一緒に過ごしてくださることもありました。
一日のスケジュールは、
子ども自身が紙に書いて決めます。
タブレットで動画を見たり、
学習したり。
トランプをしたり、
可能なときは体育館で運動することもあったようです。
教室へ行けない他の子供たちと一緒になることもあり、
他の学年の子たちと自然な関わりの中で過ごしていました。
そして時々、
先生が子どもの様子を写真に撮って
見せてくれることがありました。
笑顔で遊んでいる姿を見て、
「ああ、今日も大丈夫だったんだ」
と、ほっとした記憶があります。
教室ではない。
でも、学校にはいる。
その「間」の場所が、
わが子にとっての居場所になっていきました。

続けて見えてきたこと
別室登校を続ける中で、
一つ大切なことが分かりました。
この子は、人が嫌いではない。
最初は、学校そのものが嫌なのか、
人と関わることが嫌なのか、
正直、私には分かりませんでした。
不登校の理由が明確でないまま、
ただ毎日を過ごしていました。
でも別室での様子を見ていると、
スタッフの方や他の子と
自然に関わっている姿がありました。
おそらく、
大人数の中で同じペースで
物事を進めることに、
負担を感じていたのだと思います。
「みんなと同じように」
「同じ速さで」
「同じタイミングで」
その連続が、
この子にとっては
しんどかったのかもしれません。
別室という
「少し外れた場所」だからこそ、
子どもの本来の姿が
見えてきた気がしました。
別室登校を続けた理由
別室登校を続けた理由の一つに、
私自身の不安がありました。
「学校に行けなかった」という記憶が、
この子のネガティブな気持ちとして
ずっと残ってしまうのではないか。
その思いが、頭から離れませんでした。
でも、担任の先生が
いろいろな形で気にかけてくれました。
家庭科や図工の作品を
別室で仕上げて、教室に展示してもらったり、
それを見たクラスメイトの反応を
先生が本人に伝えてくれたり。
教室にいなくても、
クラスとのつながりを
切らさないでいてくれました。
そのおかげなのか、
5年生の林間学校も、
6年生の修学旅行も、
同級生の協力もあって参加することができました。
はたから見れば、
週に1〜2日、しかも別室への登校。
それでも本人は、こう言っていました。
「俺は不登校じゃないよ」
思わず笑ってしまいましたが、
この言葉が、
私にとっては一番の答えだったかもしれません。
学校とのつながりを
細くても保ち続けたこと。
それが、この子の中では
「自分は学校に行っている」
という感覚につながっていたのだと思います。
今、同じ状況の親御さんへ
一人で考えていると、正直、辛くなります。
そう感じているなら、
どうか一人で抱え込まないでください。
担任の先生、その他の先生、校長先生。
それが難しければ、
地域の公的な相談窓口もあるはずです。
「話しても仕方ない」と思わずに、
使えるものは何でも使って、
とにかく巻き込んで、助けてもらう。
私は福祉の仕事をしていた時期があるので
感じるのですが、
状況を改善できる人は、
たいてい「甘え上手」です。
上手に人を頼れる人は、
問題を一人で抱えずに済みます。
逆に、何でも自分で解決しようとする人や、
人の助言をなかなか受け入れられない人は、
どんどん状況が悪化していくケースを
何度も見てきました。
私自身、甘え下手なので、
それを痛感しています。
とにかく情報を集めること。
アンテナを張り続けること。
それだけで、見える景色が変わることがあります。
もう一つ、私が大切にしたことがあります。
子どもに、自分の考えをきちんと話すこと。
子ども扱いせずに。
なぜ私はあなたに学校に行ってほしいのか。
私はずっとあなたを助け続けることはできない。
社会に出たとき、
他の大人や周囲の人とうまくやっていく力が必要だから。
世の中には、自分にとって良い人も悪い人もいる。
苦手な人ともそれなりに過ごせるスキルが、
きっと必要になる。
逃げることが必要な時もある。
でも、ずっと逃げ続けるわけにはいかない。
自分にとって大切な場所なら、
逃げずにいられる方法を見つけなければいけない。
口うるさい母だと思われているかもしれません。
それでも、考えは伝えておきたい。
そう思っています。
不登校との向き合い方や、 「正解探し」をやめるまでの記録は
こちらの記事で書いています。
フリースクールについての体験談は
こちらの記事で書いています。
【この記事の続きはnoteで】
フリースクールから新しい学校への
進学を決めるまでの流れ、
入学審査の内容、面接のリアルな様子、
親として戸惑ったことは、
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進路選択に迷っている方の
判断材料になれば嬉しいです。





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